

外郎(ういろう)は、名古屋をはじめ全国各地で親しまれている和菓子です。地域ごとに素材や食感、歴史が異なり、それぞれに独自の文化が息づいています。山口の外郎は、わらび粉を使ったやわらかな食感と、やさしい餡の甘みが特徴の山口銘菓です。室町時代から続く外郎文化を今に伝える和菓子として、地域の暮らしとともに長く愛されてきました。
本多屋では、初代から続く山口ならではの外郎の味わいを大切にしながら、今日も丁寧にお届けしています。
山口のういろうの特徴
山口の外郎(ういろう)の最大の特徴は、主原料にわらび粉を用いることで生まれる、やわらかくなめらかな食感にあります。わらび粉ならではのもっちりとした食感と、やさしい餡との口当たりは、山口の外郎ならではの魅力です。また、一口サイズの小ぶりな形も山口の外郎の特徴で、甘さ控えめの素朴な味わいは、日々の暮らしの中で親しまれてきました。素材の風味を生かした上品な味わいが、山口の外郎を特別な和菓子にしています。
全国に広がる外郎文化と、
山口の外郎の独自性
外郎は全国各地で作られており、名古屋の外郎をはじめ、地域ごとに素材や製法、食感が異なります。どの地域の外郎にも長い歴史があり、それぞれの土地で愛されてきた背景があります。その中で、山口の外郎は主原料にわらび粉を用いる点が大きな特徴です。わらび粉ならではのやわらかくほどける食感と、蒸し菓子の素朴な味わいは、山口の風土とともに育まれてきた独自の外郎文化を今に伝えています。
山口のういろうの歴史
(室町時代〜現代)
山口の外郎(ういろう)の歴史は、室町時代、約600年前にまでさかのぼるといわれています。当時、山口を治めていた大内氏は京都の文化を積極的に取り入れ、山口は「西の京」と呼ばれるほどに栄えました。その流れの中で京の菓子文化も山口へ伝わり、独自の外郎文化が育まれていきます。さらに、山口市周辺では昭和中期頃まで良質なわらびが多く採れ、農閑期には農家の方がわらびの根を加工してわらび粉として市内へ卸していたと伝えられています。本多屋でも、先代の幼いころまでは商店としての役割を担い、農家の方々が納めるわらび粉を近隣へ卸していました。こうした地域の暮らしとともに外郎づくりが根づき、山口では日々の菓子として親しまれてきました。
本多屋の外郎
本多屋では、創業当時からの枯淡の味を大切にしながら、外郎ならではのやわらかな食感と、外郎の生地を生かすための餡作り、季節ごとに生地を配合する丁寧な製法を守り続けています。蒸し菓子ならではのやさしい味わいと、餡のほのかな甘みを大切にした本多屋の外郎は、山口の菓子文化を今へと伝える和菓子です。山口の外郎を初めて味わう方にも、長く親しんでこられた方にも、変わらないやわらかさとやさしい甘みをお届けしています。
本多屋が大切にしていること
和菓子は、その土地の風土や季節の移ろいを映す食文化でもあります。山口のういろうもまた、この土地の暮らしの中で育まれてきた和菓子のひとつです。
本多屋では、ういろうをはじめとする和菓子を通して、山口の文化や季節の美しさとともに、「山口の景色を描く」という志を胸に、日々の菓子づくりに向き合っています。これからも、山口の菓子文化を丁寧に受け継ぎながら、地域に根ざした和菓子づくりを続けてまいります。







